OperationVR: EXHIBITION

出展物作成ガイドライン

以下のガイドラインは、OperationVR: EXHIBITION内で開催されるOperationVR事務局(以下、事務局)の主催イベント「OperationVR-EXTRA」シリーズに適用されます。事務局以外が主催となる会場レンタルイベントに関しましては、本ガイドラインに準拠する審査基準を設けていただくようお願いしておりますが、最終判断は各主催に委ねるものとします。


奥付の作成による責任の所在を明らかにすることについて

同人誌の発行責任は、本の発行人であるサークル・作者自身しか負うことができません。奥付がまったくなかったり、不完全(連絡先不明など)の場合、問題が発生した際に本人に悪気がなくとも、「故意に隠した」「何か隠さないとならないことがある」と判断される恐れがあります。これは、頒布する同人誌が成人指定か全年齢向けのものかに関わりなく、全ての同人誌について当てはまります。
同人誌の作成時には、奥付に以下のことを必ず記載してください。

  1. 本のタイトル
  2. 発行責任者名(ペンネーム、ハンドルネームなど)
  3. サークル名
  4. 発行者連絡先メールアドレス※
  5. 発行日
  6. 印刷会社(コピー本、ネットプリント、ダウンロードによる頒布の場合はその旨を明記してください)

※メールアドレスそのものの文字列を記載してください。SNSや感想フォームのみは不可、QR画像のみでURL文字列の記載が無いものも不可とします。

すでに他イベントなどで印刷・頒布済みのものについては、改めての記載は不要です。可能であれば挟み込みやシールなどで対応ください。すでに倉庫入りしているなど、今から対応が難しい場合は対応しなくて結構です。

グッズの場合

グッズ等には、裏面や余白部分などを活用し、サークル名の表記をお願いします(作家名もあるとなお良いでしょう)。本体に表記が難しい場合は、梱包材やメッセージカードなどに記載し、添付ください。
すでに他イベントなどで頒布済みのものについては、改めての記載(同人誌でいう挟み込み・シール対応)は難しいため、不要です。メッセージカードなどで対応ください。すでに倉庫入りしているなど、今から対応が難しい場合は対応しなくて結構です。

展示の場合

展示とは、物理的な実体を持たず、かつ、ダウンロード、もしくは紙への出力がないものをいいます。

投稿先アカウントと審査申請サークルが同一と確認できない場合(全く名前や画風が異なるなど)、当該投稿の編集可能な領域にサークル名(できれば作家名も)の表記をお願いします。


OperationVR-EXTRAでの
成人向け表現・修正の目安について

1.ガイドライン作成について

OperationVR-EXTRA Testrun#4までの修正表現については、事前に修正が必要な表現がある部分について事前提出をしていただき、事務局の方で目視によるチェック、必要があれば修正のやりなおしをサークル様にお願いするという方法で行ってきました。 しかし、この方法では事前にサークル様側に目安となる基準を提示することが出来ず、同人誌原稿作成時に支障をきたすだろうこと、サークル様の増加に伴う頒布許可に遅滞が生じることが予想されます。
また、事前審査は事務局内部で行われていますが、担当するスタッフの中からも一律のガイドラインを策定した方がいいのではないかという声が上がりました。回数を重ねるごとに、手分けをして事前審査を行っている最中に、この表現はどうなのかという疑問が湧くことが増えてきました。またOperationVR-EXTRAを修正の甘いものでも頒布できるイベントだと認識されることは本意ではありません。そのように認識されてしまえば、個人主催の小さなオンラインイベントである当イベントは、同人誌やグッズの頒布と交流の場を守り提供することが難しくなってしまうでしょう。
修正ガイドラインを作成することは、参加者の「表現の自由」に対して一歩踏み込むものとなり得るかもしれません。ですが、先に述べましたとおり、OperationVR-EXTRAは本当に小さなイベントです。修正ガイドラインを作成したとしても、同人誌界隈全体への影響はほぼないといっていいかと思います。
そして、参加サークル様にとって作品は我が子も同然ということも重々承知しております。その作品に対して後から修正をお願いすることは、OperationVR-EXTRAとしても、大変に心苦しいことです。我々も、本来同人誌を制作する側ですので、完成したものに手を入れることがどれだけ苦渋であるか理解しているつもりでいます。
よって、当イベントではOperationVR-EXTRA Testrun#5より、あらかじめ修正ガイドラインを提示し、成人向け原稿作成時の参考としていただきたく思います。
また、これらの修正ガイドラインは作成にあたり、リアルで開催される各大手イベントや印刷所のものを参考としておりますが、あくまでOperationVR-EXTRA独自のものであり、他イベント等で修正チェックが通ることを保証するものではないことをご承知おきください。

2.「わいせつ」の流動性について

リアルで開催される大手イベントの修正の目安は概ね「商業誌レベル」「直近に発売された成人雑誌のレベル(単行本ではない)」とされていることが多いようです。「以前の単行本を参考にしたら修正の甘さを指摘された」(修正レベルの情報が古かった)というようなこともあるようです。そもそもが「わいせつ」というも概念そのものが曖昧なものです。よって、その修正レベルも商業誌に合わせて(つまり、世情の要求や社会通念に合わせて)変化していくものです。
「わいせつ物頒布等」を規定した刑法175条の「わいせつ図画」については明文化された基準は存在しません。条文には「わいせつな文書、図画、その他を頒布し、販売し、又は、公然と陳列した物は……(以下省略)」とだけあります。そして時代の流れや、研究者の間でも「なにがわいせつか」について解釈が分かれます。
また、その中でも「芸術性とわいせつ性」についても古くから様々な主張がなされています。「芸術性とわいせつ性とは、次元を異にする概念であり、芸術的にすぐれた作品でもわいせつたりうる」とした最高裁判決(昭和32年・チャタレー事件)や、「芸術性や思想性が露骨さを緩和させ、解消させない限り、なおわいせつたりうる」とした最高裁判決(昭和44年・サド悪徳の栄え事件)
例を挙げれば枚挙に暇がありません。
このように、たった数行の条文ではありますが、その解釈は幅広く、また時代によって(そしておそらく裁判を担当した方々の考えにより)、裁判となった時の結果は変化してきています。
よって、OperationVR-EXTRAにおいても、修正目安は変化していくもの、世の中の流れに合わせていかざるを得ないものだと考えています。

3.修正基準・方法について

修正は「修正しようとする意志」が第三者に理解できることが大切です。
また、成人向けである同人誌には、表紙表面(いわゆる表1)の目立つ位置へ成人向けとはっきりとわかるような表記(「成人向け」「18禁」「For Adult」などの表記やマーク)を入れてください。
また、ポスター、サークルブースの敷布、卓上POPなど視界に入りやすいものにつきましては、比較的穏やかな表現のものをご使用ください。(こちらは、わいせつに関するものというよりもゾーニングの問題です)

修正が必要な箇所は、主に性器とみなされる部位(男女・その他生物)、結合部等となります。
これらへの修正は、「線」でなく「面」で行うことを推奨します。「細い線を複数並べる形での修正」は修正が不十分とされる場合があります。
女性器、男性器、性交シーンの結合部については、白抜きまたは黒ベタでの「面」での修正をお願いします。
また白抜き、黒ベタでの修正につきましては、修正対象となる部分を十分に覆い隠すよう「複数」入れることを推奨します。
薄いモザイクやトーン、ぼかしなど、修正と未修正の境界が曖昧なもの、体液等で隠しても結合部分の具体的描写に見えるもの、カラー原稿における生々しい色への細かなモザイクなどでは「修正の意志が弱い」と判断する場合があります。
別途 (※)、図にて例示いたしますので、強めの修正に慣れていらっしゃらないサークル様は参考にしてください。

※ ここに例示の図があります。詳しくはログイン後にご確認ください。

4.事前審査により修正が甘いと判断された場合について

OperationVR: EXHIBITION上で行われるイベントでは、サークル様の出展物に対して、主催にて成人表現部分等について、適切な修正が行われているかどうか事前に目視によるチェックを行っています。
修正が甘いと判断された場合には、以下の手順で再修正・再登録を行っていただきます。

  1. 修正が甘いと判断された部分について、イベント当日の内覧時間までに主催からメールまたは公式TwitterからDMにてご連絡いたします。
  2. 修正を行ったデータを再登録・および事前審査データを再送信してください。
  3. 主催により再審査を行い、頒布・展示可能かどうかをご連絡いたします。

5.参考

以上のガイドライン作成にあたり、リアルで開催される大手イベント、大手印刷会社の規約や目安を複数参考にしております。
重ねて述べますが、これらの修正ガイドラインは、あくまでOperationVR-EXTRA独自のものであり、他イベント等で修正チェックが通ることを保証するものではないことをご承知おきください。

6.効力について

以上のガイドラインは、2021年6月12日開催のOperationVR-EXTRA Testrun#5 より適用するものとします。
また、ガイドラインに変更その他があった場合には、速やかにOperationVR-EXTRA公式サイト内にて周知いたします。

2021年8月10日 ガイドラインの構成を見直し、特に奥付の重要性について追記しました。
2021年12月5日 ガイドラインを一部改訂し、および会場レンタルイベントにおけるガイドラインの運用について追記しました。
2022年5月21日 ガイドラインを一部改訂し、グッズや展示への表記について追記しました。
2023年6月7日 ガイドラインを一部改訂し、本の奥付に記載する連絡先について更新・追記しました。
2023年9月10日 第4項について、事前審査の主体を「事務局」から「主催」に変更しました。また、ガイドラインへのリンクを移設するに伴い、図の表示にワンクッションを入れました。その他、現在の運用に合わせて文章を修正しました。
2024年4月13日 「奥付の作成による責任の所在を明らかにすることについて」を一部変更の上、ガイドライン(18禁の部分を除きます)を、アカウント未取得でも閲覧できるようにしました。